帰化申請の条件


帰化の条件

一般的な外国人の方(普通帰化)

3902212455_d6a1765d9d

普通帰化の対象になる外国人は一般的な外国人の方となります。

ここでの一般的というのは、普通に外国で生まれて就労などの在留資格を取得し、日本に滞在していた外国人の方をいいます。
つまり、特別永住者の方などは簡易帰化の対象となります。

普通帰化の要件は大きく7つ

  • 能力要件

    帰化をするには、20歳以上であることが必要になります。
    ただし、未成年の子供が両親と一緒に帰化申請をする場合は、20歳未満でも帰化をすることが可能になります。

  • 生計要件

    生活をしていくだけの生計がなりたっていることが必要になります。
    帰化申請の書類の1つに1ヶ月の収支を記載する書類があります。
    これは、安定した収入があり、収入と収支のバランスが取れていることを証明するものです。
    したがって、毎月の収入状況が重要になってきます。

  • 喪失要件

    日本は二重国籍を認めていませんので、帰化することによって母国の国籍を失うことができることが必要になります。

  • 思想要件

    テロリストなどのような日本を破壊するような危険な思想を持っていないということです。

  • 日本語能力要件

    帰化申請をするためには、日本語の能力も求められます。目安としては日本語能力試験で3級程度持っていれば問題はないと思います。

  • 住居要件

    国籍法では「引き続き5年以上日本に住所を有すること」と規定されています。
    つまり簡単にいうと、「5年以上日本に住んでいますか?」ということです。
    ここでのポイントは「引き続き」という言葉です。この「引き続き」とは日本での居住が継続して5年以上あることが必要だということです。
    では海外に旅行に行った場合は「引き続き」ではなくなってしまうのでしょうか?

    この「引き続き」という継続がなくなってしまう期間の目安は、1度の海外への出国日数がおおよそ3ヶ月以上かどうかです。
    1度の出国で3ヶ月以上海外に滞在した場合は、「引き続き」とはみなされない可能性が高くなります。
    また、一度の出国が3ヶ月より短い場合でも、1年間で出国を繰り返し、合計が150日以上程度日本を離れている場合も「引き続き」とはみなされなくなる可能性があります。上記のような状態になりますと、居住の継続がリセットされますので、0の状態から「引き続き」5年以上日本に居住する必要があります。

  • 素行要件

    素行が善良であることが必要になります。つまり、真面目な人かどうかということです。
    例えば、税金や年金などの未納がないということや、交通違反、前科がないということです。
    経験上、年金や住民税などの未納があった場合でも、帰化申請をすることが可能な場合もありますので、心配な方は一度行政書士などの専門家に相談することをお勧めします。
    また、交通違反は基本的には過去5年間の違反経歴が審査されることになっています。
    軽微な違反でしたら頻繁にしていない限り、特に問題はありません。

普通帰化(一般的な外国人の方)の場合は上記要件を満たしていることが必要になります。
ただし、場合によっては要件を満たしていなくても帰化申請することが可能なケースもありますので、自分が帰化申請の要件を満たしているのかわからない場合は、専門家に相談することをお勧めします。

特別永住者の方、日本人と結婚している外国人の方(簡易帰化)

簡易帰化とは

簡易帰化は特別永住者の方や日本人と結婚している外国人の方などが行う帰化をいいます。

ただし、簡易という言葉が使われていますが帰化をするための要件が緩和されているだけであって、帰化申請書類の作成量については一般の外国人(普通帰化)の方とほぼ同じかそれ以上になります。

特別永住者の方の帰化の要件

  • 居住要件

    国籍法では「日本で生まれた者で引き続き3年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父若しくは母が日本で生まれたもの」と規定されています。
    つまり、普通帰化では居住要件が引き続き5年以上であるのに対し、引
    き続き3年と要件が緩和されています。

  • 能力要件

    帰化をするには、20歳以上であることが必要になります。
    ただし、未成年の子供が両親と一緒に帰化申請をする場合は、20歳未満でも帰化をすることが可能になります。

  • 素行要件

    素行が善良であることが必要になります。つまり、真面目な人かどうかということです。
    例えば、税金や年金などの未納がないということや、交通違反、前科がないということです。

    経験上、年金や住民税などの未納があった場合でも、帰化申請をすることが可能な場合もありますので、心配な方は一度行政書士などの専門家に相談することをお勧めします。
    また、交通違反は基本的には過去5年間の違反経歴が審査されることになっています。
    軽微な違反でしたら頻繁にしていない限り、特に問題はありません。

  • 生計要件

    生活をしていくだけの生計がなりたっていることが必要になります。帰化申請の書類の1つに1ヶ月の収支を記載する書類があります。
    これは、安定した収入があり、収入と収支のバランスが取れていることを証明するものです。
    したがって、毎月の収入状況が重要になってきます。

  • 喪失要件

    日本は二重国籍を認めていませんので、帰化することによって母国の国
    籍を失うことができることが必要になります。

  • 思想要件

    テロリストなどのような日本を破壊するような危険な思想を持っていないということです。

日本人と結婚している外国人の方の帰化の要件

日本人と結婚している外国人の方が簡易帰化の要件を満たすためには2つのケースがあります。

  • 日本に3年以上住んでいる場合は結婚した時点
  • 日本人と結婚して外国で結婚生活を送っていたが、その後来日し1年以上日本に住んでいる場合

上記ケースの場合は簡易帰化をすることができます。
この場合は、普通帰化と比べ、住居要件と能力要件が緩和されます。

つまり、引き続き5年以上日本に住んでいなくても大丈夫ですし、20歳未満でも素行要件、生計要件、喪失要件、思想要件を満たしていれば帰化申請をすることが可能になります。
また、引き続き10年以上日本に住んでいる方も、居住要件が緩和されたりもしますので、自身が普通帰化にあたるのか、簡易帰化にあたるのかを判断する必要があります。

帰化申請後の注意点

帰化申請後の注意点

帰化申請の書類を法務局へ提出したあとに、申請内容などに変更が生じた場合などは、必ず速やかに法務局の担当官に連絡しなければなりません。

連絡する必要がある場合は例えば

  • 住所または連絡先を変更したとき
  • 婚姻、離婚、出生、死亡、養子縁組、離縁などのような身分関係に変動があったとき
  • 日本からの出国予定が生じたとき
  • 日本から出国し、再入国をしたとき
  • 勤務先や仕事関係が変わったとき
  • 交通違反など法律に違反する行為をしたとき
  • 帰化後の本籍や氏名を変更しようとするとき
  • その他法務局へ連絡すべき事情が生じたとき

上記変更事項が生じた場合は、追加書類の提出を求められることが多くありますので、担当官の指示に従う必要があります。

また、よくある質問として在留資格の更新がせまっているのですが、帰化申請をすれば更新しなくてもいいですか?という質問を受けることがあります。
この場合でも在留資格の更新は必要となります。

そもそも、帰化申請は法務局。在留資格は入国管理局での申請になるので、全く別の手続きになります。
したがって在留期限が切れてしまうと、オーバーステイとなりますので、オーバーステイになってしまうと帰化をすることができませんので、忘れずに必ず在留資格を更新する必要があります。